ふたつのタンゴ

こんにちは
講師の中村誠です!
またの名を誠太夫。

♪チャンチャカチャンチャン チャチャンチャチャンチャン ♪チャンチャカチャンチャン チャチャンチャチャンチャン

早く〜〜
暖かくなってほしいと思っていたら〜〜〜
夏のような日差しになりました〜〜〜

…チクショーーーー!!!!

今日は一風変わった登場をしてみました。
しかし残念ながらもう誠太夫を見かけることはないでしょうこれにてお蔵入り。

さて!今日はタンゴについてお伝えしたいと思います

本来のタンゴは

以前投稿した記事で、社交ダンスはバレエをやっていた人たちが世界中の様々なダンスを取り入れて独自にアレンジしていったものが多いということをお伝えしました。
分かりやすいものがルンバ、サンバなど

今回のタンゴも実は本来の踊りとは別物なのです!
タンゴにはアルゼンチンタンゴとコンチネンタルタンゴ(社交ダンス)があり、一般的にタンゴというと前者のアルゼンチンタンゴのことを指します。
なのでそこの社交ダンサーの方!僕たちがやっているタンゴの方がマイノリティです!

アルゼンチンタンゴについて

アルゼンチンタンゴはブエノスアイレスのボカ地区で生まれました。当時のブエノスアイレスでは国際的な貿易で多くの海外の人で賑わっていて、「南米のパリ」とも言われるほどでした。
そこで貿易商に携わった労働者もそのほとんどが海外からやってきた男性。
アフリカやヨーロッパから持ち込まれた音楽が融合し、まず音楽ジャンルとしてのタンゴが生まれました!

するとどうでしょう、夜な夜な男たちは音楽に合わせて踊るようになります。
それも1人ではなく2人1組で。
そこからペアダンスとしてのタンゴが広まって行きますが、実は始まりには2つの説があるのです!

①男性同士のペアで踊っていた
②娼婦を相手に踊っていた

船乗りだった彼らの鬱憤は一体どれほどのものだったのか…それはタンゴの「刃物騒ぎ」という曲名からも推し量ることができます
内容は女性を取り合って決闘し、最後には片方の男が胸を突き刺されてしまうという凄惨なものです

それを踏まえると、個人的には②娼婦を相手に踊っていた。というのが受け入れやすいかなぁと思います

長い船旅の末、港に着いた男は娼婦を買い、他の男に取られまいとしっかりと組んで抱擁して踊った。。。という予想です

実際、アルゼンチンタンゴの組み方というのはアブラッソ(抱擁)といい、社交ダンスよりもだいぶ男女の距離が近づくものです。
思いついたら皆さんの論もぜひお聞かせください!

2つのタンゴ

アルゼンチンタンゴはヨーロッパに渡り、社交界に取り入れられました。
つまりは

コンチネンタルタンゴは上流階級がアルゼンチンタンゴに触れアレンジしたもの。
アルゼンチンタンゴは現地の庶民の楽しみとしてのもの。

という事で、「見せる」事が目的に近い社交ダンスと「ダンスそのものを楽しむ」アルゼンチンタンゴという見方もできますね!

その属性の違いから、コンチネンタルタンゴは女性が華やかさを表現するために背をそらし、アルゼンチンタンゴは悲しみや喜びの共有である抱擁(アブラッソ)を基本としていったのでした。

さて!いかがだったでしょうか?
正直タンゴについてはこれ以外にも書きたいことが沢山あって書ききれないくらいです

そんな、ファンが多いことが裏付けられるような重厚な歴史をもったタンゴ。
なんと4月はグループレッスンの初級クラスで受けられちゃいます

次はなんの種目がピックアップされるでしょうか?
それでは次回の更新をお楽しみに♪

http://sudodance.com/lesson/ballroomdance_wed1/